申命記26-27 ; マルコ14:27-53

申命記

第26章

26:1あなたの神、主が嗣業として賜わる国にはいって、それを所有し、そこに住む時は、26:2あなたの神、主が賜わる国にできる、地のすべての実の初物を取ってかごに入れ、あなたの神、主がその名を置くために選ばれる所へ携えて行かなければならない。26:3そしてその時の祭司の所へ行って彼に言わなければならない、『きょう、あなたの神、主にわたしは申します。主がわれわれに与えると先祖たちに誓われた国に、わたしははいることができました』。26:4そのとき祭司はあなたの手からそのかごを受け取ってあなたの神、主の祭壇の前に置かなければならない。
26:5そして、あなたはあなたの神、主の前に述べて言わなければならない、『わたしの先祖は、さすらいの一アラムびとでありましたが、わずかの人を連れてエジプトへ下って行って、その所に寄留し、ついにそこで大きく、強い、人数の多い国民になりました。26:6ところがエジプトびとはわれわれをしえたげ、また悩まして、つらい労役を負わせましたが、26:7われわれが先祖たちの神、主に叫んだので、主はわれわれの声を聞き、われわれの悩みと、骨折りと、しえたげとを顧み、26:8主は強い手と、伸べた腕と、大いなる恐るべき事と、しるしと、不思議とをもって、われわれをエジプトから導き出し、26:9われわれをこの所へ連れてきて、乳と蜜の流れるこの地をわれわれに賜わりました。26:10主よ、ごらんください。あなたがわたしに賜わった地の実の初物を、いま携えてきました』。そしてあなたはそれをあなたの神、主の前に置いて、あなたの神、主の前に礼拝し、26:11あなたの神、主があなたとあなたの家とに賜わったすべての良い物をもって、レビびとおよびあなたのなかにいる寄留の他国人と共に喜び楽しまなければならない。
26:12第三年すなわち十分の一を納める年に、あなたがすべての産物の十分の一を納め終って、それをレビびとと寄留の他国人と孤児と寡婦とに与え、町のうちで彼らに飽きるほど食べさせた時、26:13あなたの神、主の前で言わなければならない、『わたしはその聖なる物を家から取り出し、またレビびとと寄留の他国人と孤児と寡婦とにそれを与え、すべてあなたが命じられた命令のとおりにいたしました。わたしはあなたの命令にそむかず、またそれを忘れませんでした。26:14わたしはその聖なる物を喪のうちで食べたことがなく、また汚れた身でそれを取り出したことがなく、また死人にそれを供えたことがありませんでした。わたしはわたしの神、主の声に聞き従い、すべてあなたがわたしに命じられたとおりにいたしました。26:15あなたの聖なるすみかである天からみそなわして、あなたの民イスラエルと、あなたがわれわれに与えられた地とを祝福してください。これはあなたがわれわれの先祖に誓われた乳と蜜の流れる地です』。
26:16きょう、あなたの神、主はこれらの定めと、おきてとを行うことをあなたに命じられる。それゆえ、あなたは心をつくし、精神をつくしてそれを守り行わなければならない。26:17きょう、あなたは主をあなたの神とし、かつその道に歩み、定めと、戒めと、おきてとを守り、その声に聞き従うことを明言した。26:18そして、主は先に約束されたように、きょう、あなたを自分の宝の民とされること、また、あなたがそのすべての命令を守るべきことを明言された。26:19主は誉と良き名と栄えとをあなたに与えて、主の造られたすべての国民にまさるものとされるであろう。あなたは主が言われたように、あなたの神、主の聖なる民となるであろう」。

第27章

27:1モーセとイスラエルの長老たちとは民に命じて言った、「わたしが、きょう、あなたがたに命じるすべての戒めを守りなさい。27:2あなたがたがヨルダンを渡ってあなたの神、主が賜わる国にはいる時、あなたは大きな石数個を立てて、それにしっくいを塗り、27:3そしてあなたが渡って、あなたの先祖たちの神、主が約束されたようにあなたの神、主が賜わる地、すなわち乳と蜜の流れる地にはいる時、この律法のすべての言葉をその上に書きしるさなければならない。27:4すなわち、あなたがたが、ヨルダンを渡ったならば、わたしが、きょう、あなたがたに命じるそれらの石をエバル山に立て、それにしっくいを塗らなければならない。27:5またそこにあなたの神、主のために、祭壇、すなわち石の祭壇を築かなければならない。鉄の器を石に当てず、27:6自然のままの石であなたの神、主のために祭壇を築き、その上であなたの神、主に燔祭をささげなければならない。27:7また酬恩祭の犠牲をささげて、その所で食べ、あなたの神、主の前で喜び楽しまなければならない。27:8あなたはこの律法のすべての言葉をその石の上に明らかに書きしるさなければならない」。
27:9またモーセとレビびとたる祭司たちとは、イスラエルのすべての人々に言った、「イスラエルよ、静かに聞きなさい。あなたは、きょう、あなたの神、主の民となった。27:10それゆえ、あなたの神、主の声に聞き従い、わたしが、きょう、命じる戒めと定めとを行わなければならない」。
27:11その日またモーセは民に命じて言った、27:12「あなたがたがヨルダンを渡った時、次の人たちはゲリジム山に立って民を祝福しなければならない。すなわちシメオン、レビ、ユダ、イッサカル、ヨセフおよびベニヤミン。27:13また次の人たちはエバル山に立ってのろわなければならない。すなわちルベン、ガド、アセル、ゼブルン、ダンおよびナフタリ。27:14そしてレビびとは大声でイスラエルのすべての人々に告げて言わなければならない。
27:15『工人の手の作である刻んだ像、または鋳た像は、主が憎まれるものであるから、それを造って、ひそかに安置する者はのろわれる』。民は、みな答えてアァメンと言わなければならない。
27:16『父や母を軽んずる者はのろわれる』。民はみなアァメンと言わなければならない。
27:17『隣人との土地の境を移す者はのろわれる』。民はみなアァメンと言わなければならない。
27:18『盲人を道に迷わす者はのろわれる』。民はみなアァメンと言わなければならない。
27:19『寄留の他国人や孤児、寡婦のさばきを曲げる者はのろわれる』。民はみなアァメンと言わなければならない。
27:20『父の妻を犯す者は、父を恥ずかしめるのであるからのろわれる』。民はみなアァメンと言わなければならない。
27:21『すべて獣を犯す者はのろわれる』。民はみなアァメンと言わなければならない。
27:22『父の娘、または母の娘である自分の姉妹を犯す者はのろわれる』。民はみなアァメンと言わなければならない。
27:23『妻の母を犯す者はのろわれる』。民はみなアァメンと言わなければならない。
27:24『ひそかに隣人を撃ち殺す者はのろわれる』。民はみなアァメンと言わなければならない。
27:25『まいないを取って罪なき者を殺す者はのろわれる』。民はみなアァメンと言わなければならない。
27:26『この律法の言葉を守り行わない者はのろわれる』。民はみなアァメンと言わなければならない。


マルコ

第14章

14:27そのとき、イエスは弟子たちに言われた、「あなたがたは皆、わたしにつまずくであろう。『わたしは羊飼を打つ。そして、羊は散らされるであろう』と書いてあるからである。14:28しかしわたしは、よみがえってから、あなたがたより先にガリラヤへ行くであろう」。14:29するとペテロはイエスに言った、「たとい、みんなの者がつまずいても、わたしはつまずきません」。14:30イエスは言われた、「あなたによく言っておく。きょう、今夜、にわとりが二度鳴く前に、そう言うあなたが、三度わたしを知らないと言うだろう」。14:31ペテロは力をこめて言った、「たといあなたと一緒に死なねばならなくなっても、あなたを知らないなどとは、決して申しません」。みんなの者もまた、同じようなことを言った。
14:32さて、一同はゲツセマネという所にきた。そしてイエスは弟子たちに言われた、「わたしが祈っている間、ここにすわっていなさい」。14:33そしてペテロ、ヤコブ、ヨハネを一緒に連れて行かれたが、恐れおののき、また悩みはじめて、彼らに言われた、14:34「わたしは悲しみのあまり死ぬほどである。ここに待っていて、目をさましていなさい」。14:35そして少し進んで行き、地にひれ伏し、もしできることなら、この時を過ぎ去らせてくださるようにと祈りつづけ、そして言われた、14:36「アバ、父よ、あなたには、できないことはありません。どうか、この杯をわたしから取りのけてください。しかし、わたしの思いではなく、みこころのままになさってください」。14:37それから、きてごらんになると、弟子たちが眠っていたので、ペテロに言われた、「シモンよ、眠っているのか、ひと時も目をさましていることができなかったのか。14:38誘惑に陥らないように、目をさまして祈っていなさい。心は熱しているが、肉体が弱いのである」。14:39また離れて行って同じ言葉で祈られた。14:40またきてごらんになると、彼らはまだ眠っていた。その目が重くなっていたのである。そして、彼らはどうお答えしてよいか、わからなかった。14:41三度目にきて言われた、「まだ眠っているのか、休んでいるのか。もうそれでよかろう。時がきた。見よ、人の子は罪人らの手に渡されるのだ。14:42立て、さあ行こう。見よ、わたしを裏切る者が近づいてきた」。
14:43そしてすぐ、イエスがまだ話しておられるうちに、十二弟子のひとりのユダが進みよってきた。また祭司長、律法学者、長老たちから送られた群衆も、剣と棒とを持って彼についてきた。14:44イエスを裏切る者は、あらかじめ彼らに合図をしておいた、「わたしの接吻する者が、その人だ。その人をつかまえて、まちがいなく引ひっぱって行け」。14:45彼は来るとすぐ、イエスに近寄り、「先生」と言って接吻した。14:46人々はイエスに手をかけてつかまえた。14:47すると、イエスのそばに立っていた者のひとりが、剣を抜いて大祭司の僕に切りかかり、その片耳を切り落した。14:48イエスは彼らにむかって言われた、「あなたがたは強盗にむかうように、剣や棒を持ってわたしを捕えにきたのか。14:49わたしは毎日あなたがたと一緒に宮にいて教えていたのに、わたしをつかまえはしなかった。しかし聖書の言葉は成就されねばならない」。14:50弟子たちは皆イエスを見捨てて逃げ去った。
14:51ときに、ある若者が身に亜麻布をまとって、イエスのあとについて行ったが、人々が彼をつかまえようとしたので、14:52その亜麻布を捨てて、裸で逃げて行った。
14:53それから、イエスを大祭司のところに連れて行くと、祭司長、長老、律法学者たちがみな集まってきた。


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